気が向く時しか気が向かない

3次元・2次元の推しの話や日常の話などを気が向いた時に

エルキュール・バートンのソロ曲に見る内気な少女の成長

一昨日、昨日に引き続き、またミルキィホームズの話をする。

探偵オペラ ミルキィホームズ』という作品の中で私が1番好きなキャラクターは、主要メンバー4人のうちの1人、エルキュール・バートンだ。



ヴァイスシュヴァルツ 本好きなエリー ダブルレア MK/S11-026-RR 【探偵オペラ ミルキィホームズ】
ヴァイスシュヴァルツ エルキュール・バートン レア MK/S11-031-R 【探偵オペラ ミルキィホームズ】

心優しいが人見知りが強く、内気な少女。探偵としてはあまり向かない性格をしているが、強力なトイズ「怪力」を備えていたためミルキィホームズに選ばれる。肌をさらすことを嫌い、いつも丈の長い服に身を包んでいる。友人たちには「エリー」と呼ばれる。読書が大好き。

エルキュール・バートン|キャラクター|TVアニメ「探偵オペラ ミルキィホームズ」


そのエリーことエルキュール・バートンが大好きな私は、彼女を演じる声優・佐々木未来が歌うエリーのソロ曲も大好きだ。

今日のアニメ作品ではキャラクターの声を担当する声優がキャラクターをイメージしたキャラクターソング(キャラソン)を歌うことは珍しくない。
アイドル等の作中で歌を歌うキャラクターを扱う作品以外でも、アニメ作品においてキャラソンは大きな位置付けにあるように思う。

ミルキィホームズについても、アイドルものの作品ではないが、主要声優がユニットを組んで歌を歌っていることもあり、当然のように各キャラクターごとのソロ曲がある。

主要キャラ4人については、これまでにそれぞれ4曲のソロ曲がリリースされている。
佐々木未来がエリーとして歌うソロ曲は、リリースされた順に以下の4曲だ。

ヒロイン探偵物語

ヒロイン探偵物語

I DO MY BEST!!

I DO MY BEST!!

ト・リ・コ

ト・リ・コ

Heart Mystery

Heart Mystery


どれもエリーらしさが出ている良い曲で大好きなのだが、私は特に1曲目から3曲目までの歌詞の変化にエリーの成長が伺えるところが堪らないと思っている。

ヒロイン探偵物語

エルキュール・バートン(佐々木未来) ヒロイン探偵物語 歌詞 - 歌ネット

1曲目は、エリーの人となりをよく表した自己紹介のような曲だ。
しかし、ただ人見知りで内気という人柄だけでなく、それを打破していこうという前向きな気持ちが見受けられる歌詞となっている。

いつかなりたいわたしになろう ジャマする内気を脱ぎ捨てて
思い切り活躍するために がんばりたいもっと

悩みごと打ち明けたなら
親身になってくれるって わかってるのに
臆病なココロブレーキ
だけどそんなわたしからも 成長していかなきゃ


「内気」「臆病」といった自分の性格を把握しつつ「がんばりたいもっと」「成長していかなきゃ」という気持ちが込められた歌詞。

すぐにうつむくわたしだけど 得意をひとつずつ増やしたい
元気いっぱい前向きな オリジナルヒロインになろう

きっとステキな明日にしよう 苦手をクリアしていくたびに
自信もってまっすぐに オリジナルストーリーの
いつかはヒロイン探偵


自己紹介ソングと言ったが、エリーの現状だけではなく現状と理想を歌った歌、こんな風になりたいという理想を描いている女の子だというところまで含めて紹介する歌になっていると思う。

I DO MY BEST!!

エルキュール・バートン(佐々木未来) I DO MY BEST!! 歌詞 - 歌ネット

2曲目の歌詞は、エリーの成長過程といった曲だと思う。
1曲目で「いつかは」と描いていた理想に対して、理想を語るだけではなく努力する様子を歌う歌詞のように見える。

目覚めたい・目覚めない・目覚めそう いつも I do my best
変わりたい・変われない・変われそう もっと I do my best
向上心はホンモノな・な・な・な・な・なんです♪

目覚めたい・目覚めよう・目覚めてる だから I do my best
変わりたい・変わろう・変われてる すごい I do my best
向上心はうらぎらな・な・な・な・な・ないです♪


このサビの対比が何度聞いても堪らない。
「変わりたい」けど「変われない」、でも「変われそう」という兆しが見えたところからの、「変わりたい」から「変わろう」、そして「変われてる」という手応えを感じている様子。
そんな成長を歌っているように思う。

結果は…? すぐには見えてこなくたって
わたしワカル 昨日とは違う

努力はむくわれるって わたしがまずは示したい
励ましてくれたぶん ちゃんと返したいの


まだ理想に辿り着いたわけではない過程の段階にいるけれど、ただ理想を描いているだけではない、理想に向かっている姿が伺える曲になっている。

ト・リ・コ

エルキュール・バートン(佐々木未来) ト・リ・コ 歌詞 - 歌ネット

そして成長したエリーの姿を見られるのがこの3曲目だと思う。
1曲目、2曲目から繋がるエリーのひたむきさは感じられつつも、それまでと違う堂々たる姿にハッとさせられる。

チョットだけ引っ込み思案でも 本当は負けず嫌いなんです
ステージが用意されてるなら やらなきゃ

曖昧な夢に「サヨナラ」
最高の自分なりきるのがハジマリ
まわりだしたこのストーリー「行くよ!」


「引っ込み思案」「曖昧な夢」といった要素を振り払い、「やらなきゃ」「行くよ!」と自分を鼓舞する様子が伝わる歌詞。

「ト・リ・コ」フロア中 その瞳くぎづけにしてあげる
ワンダフル!目も覚める ビートの中で
私がナンバーワン 笑ってたい


エリーの口からこんな言葉が聞けるなんて、と感動すら覚えそうになる。
キャラソンはあくまで作品外のコンテンツなので、歌の歌詞を作中の台詞同等に扱うのは違うかと思う。
しかし、そのキャラクターの歌として作られている以上、作中の台詞に近しいものとして扱う分には良いかなと思う。

「フロア中 その瞳くぎづけにしてあげる」だなんて、引っ込み思案のエリーからは到底出ないような台詞に思える。
しかしそれが作品外のキャラソンの歌詞という形であるからこそ、私はキャラ崩壊を起こしているとは思わない。
エリー本人はその通りの台詞を実際に口にはしないかもしれないが、理想に向かって成長したエリーの様子、心情をうまく歌っている歌詞だと思う。

また「まわりだしたこのストーリー」「私がナンバーワン」といった表現に、1曲目の「オリジナルヒロインになろう」「オリジナルストーリーの いつかはヒロイン探偵」といった表現と呼応するものを感じる。
自分がヒロインとなるストーリーに、エリーが目指していたものに、辿り着けたように感じた。


ざっくりまとめるなら、1曲目で理想を歌い、2曲目で努力を歌い、3曲目で実現を歌っているとでも言えばよいだろうか。
内気な少女・エリーの曲にしては、1曲目からテンポの良いものだったところにも、エリーの前向きな気持ちを感じずにはいられない。

Heart Mystery

エルキュール・バートン(佐々木未来) Heart Mystery 歌詞 - 歌ネット

先に「1曲目から3曲目までの歌詞の変化にエリーの成長が伺える」と書いたように、この4曲目は少し毛色が違うように思っていた。
何しろ3曲目でフロア中をくぎづけにしてしまったので、エリーの成長物語はとりあえずそれなりのところまで行って3部作で完結したように感じていたのだ。

しかし改めて聴き返していると、この4曲目は、3曲目までの成長があって完成されたエルキュール・バートンという探偵を表すものかなと思うようになった。


少し怪しいどこかダークなメルヘンチックな雰囲気に、妄想に走りがち、言い方を変えれば夢見がちなエリーのイメージが重なるこの曲。
サビなんかは疾走感のあるアニメのオープニングソングっぽさもある。

踊るような気持ちなの
なんだろう こんな強気
わたしも知らなかったわたしに会える


このあたりの歌詞に、1〜3曲目までの成長を経たエリーを感じる。

扉ひらく そのカギは 力より勇気
踏み出したい 紐解きたいの ハートはミステリー
ひらめきは煌めきだわ まぶしいくらいに
ヒントはもう必要ないわ 真理をつかむとき
わたしのキャンバス 歌いだす


「思い切り活躍するために がんばりたい」と歌っていたエリーが、「ヒントはもう必要ないわ」と言う。
「最高の自分なりきるのがハジマリ」と歌っていたエリーが、なりきるに留まらず本当の「最高の自分」に辿り着いたとも言えるのではないかと思った。



少し話が逸れるが、1曲目の『ヒロイン探偵物語』の歌詞の以下のフレーズにもすごく思い入れがある。

だってみんなのおかげなんだ 受け入れてくれてありがとう
期待に応えていけるように 前進あるのみです


この歌詞はエリーの曲として考えれば、引っ込み思案なエリーが探偵チーム・ミルキィホームズの仲間として受け入れられている様子のようにも思える。
しかし私はこの歌詞が、エリーの声を担当する佐々木未来の境遇と重なって仕方ないのだ。

ミルキィホームズのキャラクター4人を演じる4人の声優は、「ミルキィホームズ」という名の声優ユニットとしても活動している。
シャーロック・シェリンフォード役の三森すずこ譲崎ネロ役の徳井青空エルキュール・バートン役の佐々木未来、コーデリア・グラウカ役の橘田いずみ、の4人からなるユニットなわけだが、実はこのメンバーの中で佐々木未来だけが後から加わったメンバーなのだ。

メインキャラクターであるシャーロック・シェリンフォード譲崎ネロコーデリア・グラウカを演じる声優としてそれぞれ三森、徳井、橘田が紹介され、エルキュール・バートンを演じる声優は「エリーを探せ!」と題したオーディションで選考する旨が発表された。
(中略)
エルキュール・バートン役の公開オーディションの最終審査は全国7地区の決勝大会を勝ち上がった8名によって争われ、仙台地区予選を勝ち上がった佐々木未来が選出された。

ミルキィホームズ (声優ユニット) - Wikipedia


そんな選出の経緯を知っているから、エリーの曲でありながら、「だってみんなのおかげなんだ 受け入れてくれてありがとう」という歌詞がみころん(佐々木未来の愛称)のことを歌っているようにも聞こえて仕方ないのだ。


考察という程でもないが、このエリーのソロ曲にエリーの成長が見られるというのは長年私の中にあった考えなので、それをようやく文字にしてまとめられて良かったなと思う。
私にとってのブログは、人に何かを伝えたいというよりも、自分の考えを整理したい、アウトプットしたい、という側面が大きいような気がする。


ミルキィホームズの中で私が1番好きなキャラクターはエルキュール・バートンだ。
好きなところは挙げようと思えば色々あるが、エリーのソロ曲に私がエリーを好きな理由がぎゅっと詰まっているというくらいに、ソロ曲がどれも大好きだ。
エリーのどこが好きなのかと聴かれたら、とりあえずエリーのソロ曲を聴かせて歌詞を読ませて、「こういうところです」と言いたい。

ミルキィホームズのファイナルライブのセットリストがどんな感じになるのかはわからないが、全てとはいかないまでも各キャラのソロ曲を少なくとも1曲、もしかしたら複数曲、やってくれると思っている。
大好きなエリーを演じる大好きなみころんの歌を久々に聴けるのが今から楽しみで仕方ない。